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2020年 5月 16日 志作文(金澤)
こんにちは!早稲田大学創造理工学部総合機械工学科に通っている金澤です。
担任助手がどのような志を持っているのか気になる人も多いと思います。ということでここからは、僕の志作文を見ていただきたいと思います。
志作文の後に志作文を書くのに困っている人に向けてメッセージを書きました是非見てみてください。
僕の目標は、機械を通じて人に夢を与えられる人間になることです。
まずはどうして機械という媒体にこだわるのかについて話していこうと思います。僕は小さい頃鉄道に関係のあるおもちゃにしか興味がなく、同世代の中では珍しく家庭用ゲーム機をひとつも持っていませんでした。その当時は、自分は電車が好きであると思い、将来は電車の運転手になろうと思っていました。小学校高学年になると行きたい中学校を選ぶために文化祭に足を運ぶようになります。鉄道研究部に目が行くかと思いきやそこで見た鉄道研究部の展示に対し一切の興味がわかず、物理部が作ったホッチキスでできたピアノやエレ研が展示していたネズミ型のラジコンカーに興味が惹かれていました。中学入試を経てエレ研に入った僕は、プログラミングを始めるために貯金をすべて崩して自分のパソコンを買ったり、部品を秋葉原に一人で買いに行ったりと、体育会系の部活に加入していた人が絶対にしないような経験をたくさんしてきました。その中で僕の趣味は、プラモデルだったり、自動車だったり、家電製品だったりと何かしら機械やものづくりがかかわってはいるものの違うなにかに興味がうつっていっていました。高校1年生の段階で学校の先生からどこを目指したいかを考えるように言われて初めて自分は技術の粋を詰めてできた機械、製品やサービスに対して興味があることに気づきました。よくよく考えればボールペンを買えばまずは分解してみようとし、博物館にあった動かせるものは全て動かそうとしていました。僕から機械を取り上げたら何も残らないかもしれません。でもだからと言って持っている経験や知識が社会に通用するレベルかといえばそのようなことはありません。しかし自分にとっての武器になると信じており、機械に対する興味関心が失われることはないと思います。ここまでが機械という言葉に対する自分の思いです。
ここからは、「夢を与える」ということについて話していこうと思います。最初の転機となったのは、高校最後の文化祭、後輩と協力して水陸両用車のラジコンカーを作りました。(水鉄砲にライブ映像を取れるカメラに詰め込める機能を全て詰め込んだ大作だと個人的には思っています)いざ文化祭が始まってみると小学生がキャッキャしながら喜んでいました。。他の要因もあったとは思いましたがエレ研は優秀な展示をした部として賞を頂き、平部員ながら部活全体を支えている自負があった僕としてはとても嬉しく、賞をもらった日の帰りに一人で泣いて友達にバカにされた事を覚えています。どの業界でもそうなのかもしれませんが、いいものを作れば、喜んでくれる人がいて評価をされることを初めて経験できた気がします。
その数カ月後僕は東大に合格するため新宿エルタワー校に入学しました。もともとすごく成績が低くく勉強に必死だった僕は、勉強をすることにかまけて、志作文を有耶無耶にして結果的に書くことはありませんでした。結果として東大どころか一般受験で受けたところは全落ちし、自動的に浪人という道を歩むこととなります。実際浪人してからも同じく東進には通っていましたが志作文をしっかりと書いたことはありません。しかし浪人していた1年を通じて志を見つけたことで、味気のない1年間をなんとか過ごし、東大には落ちたもののいま大学生を過ごせていると思います。
「夢を与える」という話に戻していきたいと思います。浪人が決まり腐りきっていた僕は毎日Youtubeを見漁っていました。(皆さんはだめですよ!)いつだったかは忘れましたが、ある曲が目につきました。その曲は「夢はひそかに」という曲で、アニメ版シンデレラの劇中歌です。その曲はまっすぐに夢を持つこと、叶うと信じることを僕に語りかけてきました。(実は劇中歌も日本語翻訳が一度変わっており僕が聞いたのは旧訳です)やさぐれていた僕の心が癒えていくのと同時に、今まで興味のなかったディズニーの世界観に引き込まれていくようになりました。Youtubeというコンテンツの広まりにより家にいながら様々な世界を見ることができるようになっています。その流れは、現実世界と最も程遠いとされるディズニー、特に東京ディズニーリゾートにも押し寄せていました。パーク内の様子、アトラクション、パレードなど何から何まですべて家にいながら見ることが可能でした。夏前ぐらいまで、勉強をしているとき以外ずっと見ていた気がします。少しすると新鮮さは失われていきます。しかしそれでも僕は見続けていました。それは機械という無機質な無機物の集合体とお話や想像の世界の融和に心が惹かれていたからです。夢の国と呼ばれるように東京ディズニーリゾートは文字通り私達に「夢」を与えてくれます。その影で大量の機械が動いています。東京ディズニーリゾートは機械を通じて「夢」を与えている最たる場所でした。僕はどこかで機械工学は廃れていく部門であり、必要最低限の領域だけ残っていくと考えていましたが、それでも好きだから目指すんだという変なプライドだけは持っていました。しかしその考えが間違っていたことに気が付きました。それと同時にディズニーのアトラクションは誰が作っているんだろうと思い調べてみました。東京ディズニーリゾートの場合経営をしているオリエンタルランドの職員と米ディズニーに務める社員(イマジニアと呼ばれています)が共同でアトラクションを手掛けています。その他のディズニーリゾートはすべてのアトラクションをイマジニアが手掛けています。今現在イマジニアをしている日本人の方はいないとされています。新卒入社の場合アメリカの大学を卒業することが必須であり、そもそも新卒で採用される人は少ないようです。そのことを知るとその当時の僕はこれだ!と思いました。英語ができなければならないと思い、英語へのモチベーションが上がり、東大は受かって当然だろうと思って全科目に対する取り組み方が変わりました。頑張ってみたものの結果的には東大には不合格、早稲田大学に僕は進学することとなります。このタイミングでディズニーへのこだわりは消えました。しかし働き方としてのあこがれはまだ持っています。僕は、そのような仕事につけるチャンスはまだ有るはずだと信じて、今頑張っています。(少し話は変わりますが、山梨大学出身で努力を重ねて今イギリスのダイソンで働いている方がいます)僕ははっきり言って世の中にある会社についてまだ全然知りません。しかし機械を通じて別のサービスを提供する会社に入社するためにはただ大学を出るだけでは足りないと思っています。いま必要なことは、大学の授業をきっちり受け、上位の成績を取り、機械以外の分野に触れることだと思います。
夢を与えるという言葉は抽象的です。でも幸せになってもらうこととは違うとおもっています。だからといって明確な答えは自分の中ではありません。ディズニーの動画を見て気分が良くなる人もいれば感銘を僕のように受ける人もいます。だから決めきってしまうのもつまんないのかなと思います。これからの生活の中で自分なりの解答を一回は見出したいなと思っています。僕はラッキーなことにディズニーの曲を聞けば自分の志、第一志望校に落ちた悔しさどちらも思い出すことができます。とにかく努力します!
志作文を書こうとしてはいるものの
「そもそも志って何??夢なんてないよ、、。」と思っている方へ
僕は生活の中で行きたい学部を見つけ、勉強をする中で、その先を見出すことができました。しかし、そうではない人が多いと思います。志や夢が見つからなくて困っている人もいると思います。そんなあなたに少しでもヒントを与えられればなと思い書いています。あなたの好きなことはなんですか?家でゲームをすることですか?外を走ることですか?人には絶対に言えない趣味もあるでしょう。それぞれの人にそれぞれの好きなことがあると思います。その好きを分解してみてください。好きになった理由を考えてみてください。好きなものの共通点を見つけてください。例としてゲームを挙げてみます。あなたはなぜそのゲームに嵌ってしまったのですか?友だちに勧められたから?でも友達に進められてもハマりきれなかったゲームもあるのではないでしょうか?あなたがハマってしまったゲームを分解してみてください。今流行りのあつまれどうぶつの森(やりたくても我慢している高3生の方ごめんなさい)でも、あなたがハマったのは動物とのコミュニケーションですか?カブのトレードですか?魚集めですか?僕が思うに本当に好きなことは自分の心に生まれながらにあります。そして自分がハマるものに少なからず影響を及ぼしているはずです。自分が好きなことから本当に好きなことだけを抽出して並べてみてください。あなたと気が合う何かがぼんやりと見えてくるのではないでしょうか。そのぼんやりを学問と結びつけることは内容によってはできるのではないでしょうか。そのぼんやりが活かせそうな仕事を考えてみるのもいいかもしれません。ぼんやりをそのままインターネットで検索してください。学問と仕事は関係があるようでありません。あなたが思いもよらないところであなたと気が合うことが役に立っていることを知るでしょう。ぼくが志作文を書かなかったのは、好きなこと?志?となってしまい考えるのを放棄したからです。その結果東進で働くことが一種の目標となり、東大に合格すること最大の目的にしてしまったことで僕が浪人をしたという可能性は否定することはできません。志作文の大事さは自分のことを考えることと、文字化してみることです。
ここに書いてあることは担任助手の仕事を始めてから学んだことが実はほとんどなのですが、お役に立てたら嬉しいです。